酒井抱一「十二か月花鳥図」複製掛軸コレクション
大胆な構図にして優美、風雅な芸術世界を築き上げた酒井抱一。洗練さの中にも 自然への温かなまなざしが感じられる歴史的名作を掛軸にてご案内いたします。
江戸後期、姫路藩主の次男として生まれた 酒井抱一。芸術へのあくなき情熱によって、狩野派、さらには琳派を探究。かたわら、俳諧、狂歌にも親しんだ才能あふれる洒脱の人。気品ある筆致にて、花鳥風月のもつ凛とした美しさが詩情豊かに表現されています。 光琳亡き後には光琳百図という図録まで制作し、「江戸琳派の祖」と讃えられる至宝・抱一の名作選。日本の四季折々を心ゆくまでお楽しみいただけます。
■額装
●寸法(約):【絵】72.5×29.5cm、【額】88.5×45×3cm
●新絹本・高精細デジタル印刷
●額材質:樹脂、アクリルカバー入
●掛け紐付
一月『梅椿に鶯図』(うめつばきにうぐいすず)
陽光にきらめく梅の美しさと鶯のさえずり。 椿の鮮やかな赤を配した、雅趣あふれる構図。
二月『菜花に雲雀図』(なばなにひばりず)
伸びやかに咲く菜の花と空を飛ぶ雲雀の躍動感。 生命力に満ちた自然の美を巧みに表現。
三月『桜に雉子図』(さくらにきじず)
春爛漫の桜の古木にとまるのは、吉祥の象徴である 雉子の雄姿。春の訪れに心躍ります。
四月『牡丹に蝶図』(ぼたんにちょうず)
絢爛豪華な美しさを誇る紅白の牡丹は見事な大輪。 楽しげに舞う蝶が愛らしさを添えます。
五月『燕子花に鷭図』(かきつばたにばんず)
初夏の水辺、涼やかに咲く燕子花の藍色が印象的。 ひそやかに寄り添う番鳥の姿に心和みます。
六月『立葵紫陽花に蜻蛉図』(たちあおいあじさいにとんぼず)
柔和な美しさの紫陽花と対象的な、 天に向かって咲く立葵。枝先に羽を休める蜻蛉が秀逸。
七月『玉蜀黍朝顔に青蛙図』(とうもろこしあさがおにあおがえるず)
玉蜀黍と朝顔の意表をつく組み合せを芸術へと昇華。 ほほえましいのは葉先で休む青蛙。
八月『秋草に螽斯図』(あきくさにきりぎりすず)
淡い光を放つ月明かりに包まれた草花。 螽斯の鳴き声が聴こえそうな秋の夕べを趣深く描写。
九月『菊に子禽図』(きくにしょうきんず)
気高く美しい紅白の菊は、日本の秋を代表する花。 羽を休める小鳥のしぐさを見事に活写。
十月『柿に目白図』(かきにめじろず)
心を奪われるのは、秋の訪れ漂う柿の実の朱色。 三羽のめじろの飛びかう姿が躍動的。
十一月『芦に白鷺図』(あしにしらさぎず)
枯れかけた芦と小菊によって、きらめく水辺にたたずむ 白鷺の清らかな美しさが際立ちます。
十二月『檜に啄木図』(ひのきにきつつきず)
檜の古木が放つ力強さ。しんと静まりかえった雪の中 コツコツと叩く啄木鳥の音が響きます。
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